Jazz&audio          
第4回

     
新旧ATTの比較  

 

 

 
吉田昌弘

 高音用のATTをLUX-AS6から改造したAS-10に交換した事で「音」が豊かに成った気がし
今回の 「工作」 も大方成功しましたが、なにか喉に引っかかるモノがある。
「音」が良くなったのは、接点のクリーニングの結果かもしれない。
よくよく考えると、原型を留めながら改造するという発想は良いのだが、その事に捕らわれ
過ぎていました。
私の場合オリジナルにこだわるという必要は有りません、そこで考えられる最上の状態に持
って行こうとさらなる改造に取りかかりました。

今まで使用していたAS-6はLUXが初めて作ったATTで、
背面のターミナルに使用するスピーカーのインピーダンス
に合わせた抵抗を使用者自らが取り付けるという、自作の
名残を残した時代の作品で、減衰特性は2dBステップ
ー20dBまでです。
内部を見てみると、EI型コアーのトランスの背中に自社製ロータ
リー・ スイッチを抱き合わせた構造で、今見ても全く無駄
のない優れた設計の名品です。
それに比べAS-10はインピーダンス切り替えを16Ω2本、
8Ω 1本のセメント抵抗を内蔵しその組み合わせを背面 の
端子板で 4,8,16Ωの選択をします。さらに減衰特を
1dBステップ とした為0〜-10, -10〜-20の減衰切り
替えSWが有ります。
切り替えを全てATT側で行う、コンポーネント時代の設計
の為、 内部配線も複雑に成ります。
私の様な自作を行う者から見ると単純で合理的に作られて
いるAS-6 の発想に感動します。両者の違いはEIコアーか
カットコアーか、ー1dBステップかー2dBかの違いです。
今回はAS-10を改造しました ので、これを使います。
私の場合スピーカーのインピーダンスは8Ω、減衰特性は0〜
-10のみ で良いのです。
まず減衰特性の切り替えSWを外しました。
次にインピーダンスの選択切り替えを棄て今まで3本有った抵抗を
デイルのメタルグラッド抵抗50W1本に変えます。
この抵抗との配線はアクロテック6Nと0.8ミリ純銀単線の
ハイ ブリット とします。
結果内部配線はだいぶすっきりし、それは音のヌケが良くなるという
形で 現れましたました。

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