オーディオ三昧
          第8回

 
 
レコードプレイヤー・仕上げと調整・
その活きた使い方
  吉田昌弘


第1回〜第7回までのJazz&audioを今回よりオーディオ三昧とタイトルを改めました。
電音RP-52・アイドラードライブプレイヤーとマイクロ・糸ドライブプレイヤーの2機、柱を介しての設置は使いにくい面も有りますが、それが不思議と使用者の体が状況に合わせて慣れていきます。完璧だと思って作ったモノでも暫く道具として使っている間に、色々と不具合に気づき、それに手を入れて調整して行くのも自作の楽しみの一つでもあります。
私の場合その機械がオリジナルの状態である事よりも、自分にとって使いやすい事を優先して改造していまう場合があります。
今回制作のMICRO・糸ドライブプレイヤーも電音アイドラードライブプレイヤーも出来の良い部品として考えております。
そこで オリジナルの風合いは残しながらも改造して行きます。

LPレコードが完成しましたのが1948年アメリカ、CBS・COLOMBIAに於いてです。
これまでの78回転SPレコードに対し33回転と低速の為長時間の再生が可能になり、また周波数特性も高域では3倍ほど延びております。
このLPレコード盤の素材は塩化ビニールで柔らかい為、これを再生するには針圧の軽いピックアップを必要としました。
また盤を回転させるプレーヤーもピックアップの出力が低いためS/N比の良い、つまり静かに定速度で回転するものが求められます。
この再生用に多くのプレイヤーが作られました。
当時作られ、現在でも使われているモノに「EMT-927」「Thorens TD-124」「Garrard 301」があり日本製では「DENON RP-52」などがあります。



<DENON RP-52>
電音の創業は昭和9年(1934)設立の日本電気音響研究所で 、
昭和15年(1940)の東京オリンピックに向けては円盤録音機を開発しており、
戦時中は海軍の監視下におかれました。
この時の録音機は軽量化され、終戦時の玉音放送を録音しています。

昭和30年(1955年) NHKと日本電気音響の共同開発でAM放送局用に 作られたのがRP-52です。
クイックスタートさせる為に2重ターンテーブルになっています。
35センチのゴムシートを乗せた薄いアルミターンテーブルはブレーキの開閉で瞬間的にスタートとストップをさせることが出来ます。
それを可能にさせる為に、高トルクで常時回転しているのがアルミ製35センチ重量級プラッターです。

当店にては開店直後からこれを改造して使用しています。
クイックスタートの必要はないので、
このプラッターにぴったりと合う様34センチ径・5ミリ厚のガラス切り出してをはめ込んで居ます。
その上に当初は薄い豚革を使っていましたが、現在は写真の硬質ゴムです。
そして最上部に30センチ径6ミリ厚(内周は4,5ミリ厚)の銅板を乗せています。
レコード盤の溝の横振動を再生するモノラルに対しては完璧です。
しかし、縦振動の有るステレオ再生時にはモーター音を拾ってしまう問題があります。


     マイクロ社のカタログより

<MICRO>
マイクロ精機と云う会社は1961年創業、オーディオが未だ一部マニアの間でのみ関心を持たれた時代で、 初めはピックアップ関連を作っていました。
同じ頃オーディオテクニカ、FRがやはりピックアップ関連のメーカーとして創業しています。この時期ターンテーブルで人気の有ったのはTTO,CEC,TEIC,KS,ニート等でした。
70年代に入ってベルトドライブのターンテーブルを製造。79年DDドライブ全盛期にあえて糸ドライブターンテーブルの高級機RX-5000糸を発表しマニアの心を掴みました。
その後この機種を吸着式ターンテーブル、排気を使ったエアーヴェアリングへと育てて行き、同社のシンボル的商品へと発展しました。
写真は最後の機種となったステンレス吸着式ターンテーブル・エアーヴェアリングのSX-8000USystemで、30センチLP盤を高忠実再生する道具としては考えられる理想型を具体化しました。
しかし2010年現在同社は有りません。

<EMT-927とGarrard 301を見てみる>
アイドラードライブのプレイヤーではアイドラーをモーターとターンテーブルに押しつけて皆伝運動を伝えるため、トルクが大きくなればS/N比 が悪くなるのは仕方ない事だと思っていました。
しかし、最新のテラガキや 友人のEMT-927とGarrard 301を試聴させて頂いたところ、それが違うと知りました。
きちっと整備されていると、ステレオ再生でも、現代のDDドライブのプレイヤーと比べてもS/N比等 全く気にならないほど静かです。
これは衝撃です。

 
<モーターのサスペンション>
DENON,EMT,Garrard等LPレコード誕生時に作られたプレイヤーではトルクの強いモーターを使っています。そのモーターの振動は避けられない問題点でその解消方としてサスペンションを使ってシャシーから浮かせています。
Garrard 301はインダクションモーターを使用しそれを上下3方向から硬いコイルスプリングで引っ張り、モーターを囲む形の丈夫なダイキャストフレームに浮かせて固定し、モーターの振動を吸収して、そのフレームをシャシーに長いボルトで固定しています。
アイドラーと接するプーリー部分から見てみますとモーターが強固に固定されている感触です。
EMT-927はゴムのサスペンションを介してフレームから浮かせ、そのフレームをまたシャシーから浮かせています。


<DENON RP-52の改造>
DENON RP-52はEMT-927に準じる方式で、モーターはアルミフレームを仲介して二重のゴム・サスペンションでシャシーから浮かせています。プーリー部分から見てみますとモーター自身の重量で位置決めして、これを手で押してやると動いてしまい、なんとも気持ち悪いです。
私の処のDENON RP-52は何分にも、モノラル時代の古いモノの為モーター自体の整備不良やサスペンション・ゴムの劣化がみられ、ステレオ再生ではモーターからのS/N比が少し気になります。
そこで振動吸収対策として、モーター取り付けアルミフレームの裏側とアイドラーのスイングアームに銅板を張り付けたました。
また サスペンション・ゴムを変え、今までのフラフラした状態から高密度のモノとし、モーターの自重まかせの形でから、サスペンションを介して固定している形にしました。
スタート後10secで電圧が75Vと成るタイムリレーとトランスからなる回路を入れた対処療法により問題から逃げています。
このモーターも何時か整備しなければ成らないと考えています。


<プーリーの設計>
高速回転するモーターを使ってターンテーブルを低速で回転させるためには減速が必要です。
この減速と伝達のシステムにはウオームギヤを使ったセンタードライブ、アイドラーを仲介したアイドラー・ドライブ、ベルトや糸を使ったドライブが有ります。
近年のDDドライブはモーター自身の回転を制御して、減速と伝達の必要の無いモノです。
当店にて稼働しているターンテーブルはDENON RP-52が アイドラー・ドライブで、マイクロは糸・ドライブで、モーターはどちらも4極ヒステリシス・シンクロナイズド・モーターです。
このモーターの回転数は50Hz関東では1500/min回転となります。
ターンテーブルを33回転へと減速はするには、
モーター側プーリーの直径とターンテーブル直径の比率と回転数の比率から単純に割りだされます。
モーター1500回転x軸の直径Y = ターンテーブル33回転xターンテーブルの直径31センチ
この数式から、プーリーの直径Yの値を求める求めて行けば良いのです。
Y=310x33÷1500=6.82
現在8極のシンクロナイスモーターの手持ちがありますので、それ用に直径13.9ミリの プーリを旋盤職人に作っていただき、その後装着してから回転をみながら13.54ミリまでど削って作る予定です。
はじめから13.64ミリを作らないのはターンテーブルの回転に対してプーリーが細かった場合取り返しがつかないので、太めに作っておき回転を実ながら仕上げます。

次にプーリーの形を見てみます。
図面の左端にある円柱形プーリーが基本で、アイドラー・ドライブの場合に使われます。
中央のプーリーはベルト・ドライブ用で、ベルトが延び、弛んだ場合ずり下りるのを防ぐ為に、中央がふくらんだ樽型をしております。プーリー直径の計算値は窪んだ細い部分です。
膨らんだ部分はプーリーとゴムベルトの接触時のみゴムベルトは瞬間的に膨張し位置を保っています。
右端は糸ドライブ専用のプーリーで、同じ理由から上下のツバで囲んだ形となります。
 


<糸の材質>
当店のMICRO糸ドライブ・プレイヤーでは購入時には昔ラジオのダイヤル調整に使っていた蝋引き綿糸が付いていました。
その後凧糸、自転車チューブラータイヤ用糸、綿糸、麻糸、絹糸、など色々試してみましたが、
そのどれもが、ある時間使用すると多少延びてしまいます。
MICROの純正部品でアラミッド糸があります。
写真の下がそれで10m巻きの小さなロールです。
これは高価で入手難すが、細く且つ延びる事も無く理想的な糸です。

これとほぼ同じモノで入手の容易な糸を見つけました。
それは魚釣り用の糸で「The Strongest Fishing Line !-SMOOTH」
と云う商品名で100mまきで¥1600と安価です。
使用に当たっては鋏では切れませんのでニッパかペンチで切断します。
半年間使いましたがほとんど延びが見られません。
これは大成功です。
糸ドライブのプレイヤーを使用されている方にはお奨めです。

 

 

<
   マイクロ社のカタログより

<糸ドライブのプレイヤーに於けるプーリーと糸の関係>
アイドラー・ドライブ やベルト・ドライブではプーリーの直径は上記の計算式通りで良いです。
糸ドライブでは 計算式と若干違います。
太い糸を使うとターンテーブルでの回転数は計算よりも若干早くなり。
糸を細くすると、限りなく計算値に近づきます。
これは糸が接触している部分で回転を伝達していると考えるよりも、糸の直径の中心部分で伝達していると見なし、糸の半径を加算した方が計算が合います。
私の処ではMICROは33回転専用と考えておりますので、専用のプーリーを作りました。
また、糸の結び目は方結びですと団子になり、それがプーリーを通過する時にノイズを発生します。
マイクロ社推薦の方法ですと、結び目はプーリー通過時は円周の外に有るためノイズは発生しません。


<MICROの快適化>
モーター部に体が当たると押されて動かされてしまい、糸が弛んでしまうしまう事を前回報告しました。これを解消する為、さらに置き台に金具を取り付けソルボセンイをクッションに挟みモーター・ブロックを押さえます。さらに2センチ程アジャスト出来るように変え、糸の経年変化による弛みに対応します。

スピンドル:この機種の場合、輸入盤LP等で穴が小さくてきつくやっと入ると云うモノも有ります。
直径を測って見ると、電音が7.0mmであったのに対し7.15mmあり気持ち太く、また先端部が直角に切り落とした形状です。
そこでターンテーブル自身を旋盤と考え回転させながら、ターンテーブルより露出している部分を0.05mm程先端部を丸く削りました。


<アーム・ケーブル>
SME-3012Rの使いやすい点の一つがアームの出力がRCA端子であり、その為各種ケーブルを取り替えて遊ぶ事が可能です。
そこで手持ちの中から色々交換して楽しんでみました。
カートリッジはオルトフォンSPUとFR-7と云うインピーダンスの低いモノだけを考えており、極端な話スピカーケーブルでもかまいません。



<SME付属のケーブル>
これは外側がゴムの被服で仕上がりの直径が4mmで、機械的強度の点でやや不安です。
分解してみますと2芯シールド線で、芯線は細い線7本を縒ったAWG26相当で、芯線の赤をグランド白をホット側に使い被服はPVCの様です。シールドはプラグの直前まで覆い一方はオープン他の一方をビニールコードに繋ぎL+RをYラグでまとめて外へ出しています。
昔オーディオ機器の付属の細いケーブルが良く断線してしまい、それが嫌で3C2Vやマイクケーブルを使い自作していた頃を思い出し、常用しておりません。
しかしRCAプラグのクローム・メッキ・梨地の仕上がりは美しくライカM3を彷彿させます。


<モガミ-2505>
70年代末期ケーブルが騒がれる直前の古いモノで直径8mmとがしっかりした作りです。
構造はシールド・コードに近いですが心線は樹脂の周囲をリング状の配列しコールド側は銅線を螺旋に巻いただけの構造です。
SPケーブルとしても使える余裕があります。
RCAコネクターも当時のモガミ製を使用しています。これはホット側はパイプ、コールド側は薄板のプレスで作られ、合理的に考えられ形も美しく良く出来ています。華美に走らずリーズナブルな価格設定でRCAコネクターの有るべき姿です。私のお気に入りでしたが今では作られて居らず残念です。


<MITのツチノコ>
超高価格ケーブルでオーディオ市場を変えたアメリカMITの廉価版、某有名店ケーブル売り場の一押しで買いました。それでも内容を考えると高いと思います。このあたりから半田鏝を持った事のない者もマニアとして市民権を獲得して来ました。
ケーブルの直径は6mmとライン・ケーブルとしては適度な太さですが、この大げさなターミネーターと称するモノの効果が私には良く分かりません。友人に貸し試聴してもらった中で一番評判が悪かったモノで、私も愛用する気にはなりません。
未だツチノコを分解しておりません。


<MONITER CABLEーPC-9745>
今までリーズナブルなケーブルを出してきたドイツ・MONITER CABLEのプレミアムシリーズと称するマニア向けの高級品です。
これは外観も4mmと細く堅い作りですがテフロン被服2芯シールド線で、7層にも及ぶ厳重なシールドが施されています。線材には銀メッキOFC線が使われ、心線はAWG22相当の太さがあります。
シールドの片側だけをコールドへ落としています。長さ60cmとアームからスイッチまでにちょうど良いです。
唯一の欠点はコネクター部で折れやすい事です、そこで私はその部分をヒシチューブにて補強してやりました。SME-3012Rの出力にはこれを使う事にしました。


<Ortofon-8N-TSW-1000>
8N高純度銅を使ったアームケーブルで価格はえらく高いです。
コネクター近くを除いてRLをまとめて再度シールドしています。
内部は独立した2芯シールド線です。
外部シースの青透明色PVC の触感は全体を安っぽく感じさせます。RCAコネクターはそれなりの高価な素材で作られて居るのでしょうがモールドというのは頂けません。これは分解したりしない者を対象に作られているからでしょう。音は高域がうるさく感じられました。
現在は同社のカタログからは消え、同じ外観のモノが6NX-TWS-1010として安く出ています。

 


<最近話題のWEの線で作る>

WEの純正シールド線:心線はAWG20の単線、被服の素材はゴム系の様ですが古すぎて硬化し不明です、その外側に紙を巻き、シールドの網線、紙巻き、棉という構造で、いかにもヴィンテージ・オーディオ・ファンを唸らせる作りです。

WEの純正2芯シールド線:古い品ですが解像度が高く驚かされました。
これはCDトランスWE-111Cとプリアンプの間に使っています。

WEの純正1芯シールド線 :これはモノラルカートリッジの出力に使います。

WEのAWG22錫引き単線:被服は綿のアミラン線これを2本ずつをホットとコールドに計4本をそれぞれ対角線に配置しその真ん中の芯に蝋を浸した麻ひもを挟んで締め上げた、シールドをしないスタッカード形式のケーブルを作りました。
ややナローレンジの感じがしないでもありません。

同じくWEの単線で作った2芯シールド線:2本の線を堅く撚り、シールドの網線を被せます。単線の為折れやすいので強度を考えホット側は別に用意したエナメル線を抱かせ、棉糸で締めて固定します、糸の色を分けたのはLRの識別です。シールドは片側だけをコールドの落として、きつく締め上げ外径5mmに仕上げました。
RCAコネクターはスイッチ・クラフト製でホット側はパイプの先端までケーブルを挿入し先端部にて半田で止める構造で、非常に良くできています。

それにしてもWEの古い線には高値が付いていますね。


<ACROTEC 8N-A2080>
これは同和鉱業の高純度8N銅線を使って作られた2芯シールドケーブルです。
現在地球上で手に入れられる最も純度の高い銅線 を使って作ったライン・ケーブルで一番外側は絹の被覆が巻かれています。
ケーブルの外形も大変太く9ミリあり、重量感の有る仕上がりです。
肝心の音ですが、オルトフォンの8Nでは高域がややキンキンしていましたが、このアクロテックでは解像度がクリアーになり、かつ高域にも落ち着きが有り気に入っています。
同じ素材を使って作ったケーブルでもメーカーや被覆などが変わると、出てくる音まで違っているのは面白いです。
出来ることなら、ほとんどの配線をこのケーブルに変えたいです。
価格は自作派から見ると高いです。
私は片側をL型キャノン3ピンに変え、パワーアンプへの入力に使っています。

 


<試聴記>
SPコードに準じるシールド線や半世紀前に製造された線、そして現代の完成した商品それぞれに多少の違いはあってもキチッと作られていれば充分使えます。価格程の差は見られません。
私のように真空管アンプを使用している場合はケーブルによる大きな違いは見られません。


<RCAコネクター考>
最近のRCAコネクターは良くできた居ますが、価格はCANONコネクターよりも高く、作りも必要以上に大げさな気がします。オーディオ創世記:民生用オーディオの端子に統一した規格など無かったのでしょう。60年代はオソ・メス共に薄板をプレスした簡単な作りで、自作の場合オスのアース側は半田付けのままで、その部分にカバーすら付けませんでした。メーカーの付属品ではその部分を樹脂で固めていました。
この時期のモノとしてはメスは私の処ではMARANTZ#7,LUX-SQ5Aプリメインアンプ等旧型のメスに付いているのを見ることができます。
現在では端子部を旋盤くり抜きで作ったモノが多く、半田付けせずネジ止めする等の高級品もあります。
私はこれらの旋盤くり抜きよりも、パイプや薄板プレスで端子を作って居るモノの方が好みです。

これは今は廃番になっていますが、私の好きなプラグの一つACROTECの6N-G0010番RCAコネクターです。
導体部分は6N-Cu材のパイプと薄板から出来ています。
組み付けがやや複雑で扱い難いのが欠点ですが、メス部への食いつきは良く、コレクト・チャックの動きに至っては芸術的と云える滑らかさです。

<番外編、工具の話>
ワイヤーストリッパー:昔は肥後の守(ナイフ)で被服を剥いたりしていたのが、ニッパの穴に引っかけ、次に電工用のワイヤーストリッパーを使い、ようやく現在のワイヤーストリッパーにたどり着きました。
ナイフ、カッター等でははワイヤーを傷つけない為に切れ味を鈍くして使います。
電工用のワイヤーストリッパーは被服を固定しワンタッチで皮を剥いでしまい、Fケーブル相手には片手で作業が出来て良いのですが、アンプ配線用の細い縒り線では剥いた線を折り曲げたりして具賄が悪く、頭の部分だけが大きすぎ形が良くないです。
それに対し今使っているワイヤーストリッパーは鋼板を型抜きして作られて居り、被服に切れ込み入れるだけで、剥く為には片一方の手でケーブルを固定しストリッパーで引き抜きます。この様に単純な機能しか持ち合わせていない為形も小さく気持ちが良いで。AWG30〜22とAWG20〜10までの11種のケーブル専用の刃を持ち、オーディオから家庭の電気全てに対応し満足しています。
AWG30〜は日本のKTC,AWG20〜はアメリカ製です。

 

ペンチ、ニッパ類:この両者は自作の時良く使う工具のわりには以外と見落とされ、切れが悪く成ってもそんなもんだと気にもとめないで居ました。
最近購入したスウェエーデンとフランスのBAHCOは名品と言われるだけに手に馴染み、使い勝手が良いです。

ドライバー:今まではは消耗品 と考えていましたが、名品と言われるものはさすがに違います。
刃先の摩耗やシャフトのねじれが無く、対象とするネジ山を痛めません。
日本では刀に見られる様に軟鋼と鋼を合わせて鍛造して作り刃先の部分だけが硬い鋼となっているので、全体としては柔らかく研ぎやすいです。それに対し西洋のナイフなどは全体が鋼のため研ぎ辛い、そんな鉄の扱いに対する感覚的違いが工具の作りにも現れているのかもしれません。最近はSNAP ON, PROTO,PB,WERAの作りの美しくさに気を取られ凝り始めています。

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